こんぶとかつお

今後はごはんのブログになる予定です。

46歳の時には、すごい人間になっているはずである。

私は自分の46歳に期待している。

46歳は、23歳を折り返しにして、ちょうど倍になる時だからだ。主に親子関係が影響して、23歳までは、おおよそ暗黒期であった。私の生きづらさは23歳で限界を迎えた。それ以降、状況は良くなりつつある。なんとなく、23年のロストタイムは23年したら取り戻せそうな気がしている。

 

ネットの言葉を借りて簡明に言うと、

毒親から距離を置くことが可能になり始めたのが23歳なので、

しんどかった23年はもう23年経ったら浄化されているのではないかと、

なんとなく期待している。

毒親についての本は読んでいないので、実家が毒親世帯にあたるのかは正しくはわからない)

 

しかし、虐待の連鎖や貧困の再生産に代表されるように、人が置かれているしんどい状況は世代をまたいでいくという言説は数多い。毒親も、連鎖・再生産するのではないか?という一抹の不安がある。私は結婚しているので、今後、親になる可能性もアリアリなのだ。親になった時に、私が毒親になってしまったら、46歳でロストタイム取り戻す作戦は大失敗である。

 

そこで、毒親の再生産を回避するために、これまでの状況を振り返っておこうと思う。フレイレパウロ・フレイレ - Wikipedia)も抑圧されたところから上がっていくためには批判的理解が大事だと言っているし。

 

1.毒親の抑圧の特徴、わが家の場合

原著にあたったわけではない(身につまされて読む気になれない)が、毒親は子どもを抑圧することで長期間子どもを苦しめる親として語られていることが多いように思う。

親が子どもを抑圧する方法は、過干渉、ネグレクト、暴力等いろいろある。

わが家に生息していたのは、ダブルバインドダブルバインド - Wikipedia)を基本とする抑圧を生業とするタイプの毒親であった。

ダブルバインドとは、簡単に言うと、「言っていることと思っていることが違う」という状態や態度である。

親に「好きにしなさい」と言われて、子どもが本当に好きなようにすると、親が不機嫌になったり無視したりする。実は親の「好きにしなさい」は、子どもが自由にすることを許可する意味ではなく、子どもが自らの判断で(自ら望んで)親の希望通りに動けという命令を意味していた、という一連のやり取りがダブルバインドの例である。ダブルバインドは、精神疾患の背景因子としても挙げられている。

わが家の毒親は、ダブルバインドを子どもに接する基本的な態度としていた。自主性を重んじる風の発言をしながら、本当に子どもが自主的に行動すると烈火のごとく怒る。あるいは、親の期待通りに動かない場合は全く支援せず、子どもが不利な状況になるまでほおっておくか、不利な局面に陥れるように行動する。

言葉の裏の裏を読む言語ゲームの毎日で、非常に生きづらい23年であった。

 ダブルバインドの背景には、手間をかけずに子どもをコントロールしたいという欲求があったのではないかと思われる。

2.毒親生産システム、わが家の場合

わが家の毒親はいかにして生産されたか。考えられる要因は3つある。

 1)夫婦間の相互作用(モラハラ夫と自己陶酔妻)

  第一には、親になる以前の夫婦関係に存在した問題が、毒親化の要因になったと考えられる。わが家の父は、折に触れて母との愛情の力関係を確認したがる行動を示していた。結婚して十数年経つであろうのに、プロポーズは母からだったとか、どうでもよいことを確認していた。ダブルバインド癖は父発祥だと思われる。母は、父に抑圧されながら、それを、わがままな夫に惚れた弱みで尽くす自分に自己陶酔することにより受け入れていた。

 父は子に対して、妻にすることと同じ態度(ダブルバインド)で接し、母は自分が抑圧されているのと同じ方法で子に接していたと考えられる。

 2)祖父母と親間の相互作用(親が毒親二世である)

  第二には、親の親が毒親であり、毒親の再生産家庭の子が私であったと考えられる。母は同居していた母型の祖父母について、常々恨み言を言っていた。祖父母がすでに母にとって毒親であったため、母は子に毒親として意外接することができなかったとも考えられる。あるいは、親に抑圧されていたうっぷんを、自分がまた親となって子どもを抑圧することで解消していたかもしれない。

 3)子と親の相互作用(私と親は相性が悪かった)

  第三には、私自身と親の相性が悪かったことが考えられる。親子は選択的に築かれた人間関係ではないので、不幸にも相性が悪いことはままある。育てにくい子に対して、抑圧的な態度をとることにより主導権を握って育児しようとしていたとも、考えられる。

 

3.毒親の再生産を回避するために必要な要因、私の場合

以上の振り返りから、私が毒親の再生産を回避するために必要なことを考える。毒親回避作戦は次の2つである。

 1)ダブルバインドをとらないように注意する

 ダブルバインドは、家庭において百害あって一利なしのクソ態度である。思ったことはそのとおり伝える(伝え方を配慮しないわけではない)ことが重要である。特に子どもに対しては、コストをかけずに相手をコントロールする方法として、暴力と同程度に禁止されるべき方法と認識することが必要であろう。

 2)健全な夫婦関係を築く

 そもそも夫婦関係が抑圧‐被抑圧関係にあると、他に人間関係のモデルがない時には親子関係も同様になってしまう。核家族においては夫婦関係がすべての家族内の人間関係の基本である。まずは夫と、健全な関係性を持てるようにする。

 

これら2つの作戦を実行しつつ、46歳は素晴らしいものにしていくぞ。

 

毒になる親 一生苦しむ子供 (講談社+α文庫)

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